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11月

静岡新聞朝刊1面コラム【大自在】(11/16)

静岡新聞朝刊1面コラム【大自在】のなかで、〈弱いロボット〉の紹介をしていただきました。

http://www.at-s.com/news/article/column/daijizai/427178.html

— (以下、静岡新聞NEWS より転載)

▼<人間とは道具を作る動物>とも定義される。石器に始まり土器や青銅器…。道具の進歩は目覚ましく、人を凌駕[りょうが]する機能を持った機械も続々と生まれた。人工知能(AI)を搭載したロボットはその最たるものだろう
▼船や車を軽々持ち上げ、空を飛び海にも潜って人助けに大活躍-。ロボットと聞くと、アニメの鉄腕アトムのような万能型がすぐ思い浮かぶが、逆に何もできず、こちらが助けたくなるようなロボットに可能性を見いだす研究者もいる
▼豊橋技術科学大の岡田美智男教授が提案する「弱いロボット」。人の声に反応したり人と並んで動いたりと、できることはほんのわずか。だからこそ、接する人たちを巻き込み相互作用を通じて思わぬ成果を引き出す力を秘めていると説く
▼「岡田先生の考え方を小学3年の教室に応用してみました」。そう話す静岡大教育学部の塩田真吾准教授は、小さな人型ロボットを使って研究を行った。独り言や質問を発する程度の機能しかないが、子どもらは周りに集まって興味津々
▼優しくロボットの話を聞く姿はまるで弟や妹に接するかのよう。調査の結果、より良く生きるために欠かせない自尊感情(自分を大切に思う気持ち)が高まる傾向が確認できたという
▼今週、同じロボットでも対極にある殺人ロボット兵器について国連が規制を議論する初の公式会合を開いている。専門家によると兵士に代えて敵を殺傷するロボットの研究が各国で進み、実用化は近い。道具とその使い方を見直したい。「強い」ばかりでは人の未来は危うい。

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